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多核クラスター(複合アニオン型ヘテロポリ酸)の分子設計とその性質解明
[関連論文]
in preparation
◼️ 研究概要
遷移金属を中心に持つ分子性の金属化合物,いわゆる“金属錯体”は,中心金属やそれに結合した配位子の種類,結合状態,立体配置に依存して多様な性質や機能を示します。当研究室では,周期表にある様々な元素の中でも,資源として豊富なユビキタス元素(Fe, Co, Cr, Ni, V等の3d遷移金属元素やAl, Si, O等の主要族元素)を活用し,貴金属元素錯体に匹敵する,あるいはそれを凌駕する機能を有する新しい金属錯体や多核錯体(クラスター)の合成を研究します。具体的には,① 遷移金属と高周期典型元素(主に13, 14, 15族元素)との間に多重結合をもつ錯体,② 多座キレート配位子を持つ金属錯体,③ Li⁺イオンを内包したC60フラーレンの金属錯体,および④ 多核クラスター(複合アニオン型ヘテロポリ酸)を中心に,新しい結合や特性を持つ金属錯体の合成,構造決定,反応性や電子物性の解明について研究しています。これらの研究により,新しい化学変換反応の触媒となる錯体や,未知の電子特性を示す機能性分子の発見を目指しています。